サン・テグジュペリの「人間の土地」という本を読んだことがある。
私はこの小品の中に素晴らしい宝物のような一節を掘り出すことができた。
「彼もまた、彼らの枝葉で広い地平線を覆いつくす役割を引き受ける偉人の一人だった。人間であるということは、とりもなおさず責任をもつことだ。人間であるということは、自分には関係がないと思われるような不幸な出来事に対して忸怩たることだ。人間であるということは、自分の僚友が勝ち得た勝利を誇りとすることだ。人間であるということは、自分の石をそこに据えながら、世界の建設に加担していると感じることだ。」
本当はもっとたくさんの宝物が眠っているのに違いないが、これだけでも私には十分だ。
真険に生きたから、これが書けたのだろろ。
サン・テグジュペリは本物だ。