夜、買物に出る。
向こうから黒い影が近付いて来る。
タヌキと思われる。
暗くてハッキリとは判らぬから、ジーと見てしまう。
向こうも足を止めてジーと見ている。
スマホを出して数枚撮っていると、逃げるなら今と思ったのだろう、サッと側溝に入って身を隠した。
こちらからすると彼は市街地に出没するタヌキであるが、あちらからすると私は市街地に出没する人間なのであろう。
互いに警戒心を持って接点を持つことはない。
タヌキと人間では種が違うから無理もないが、世界には人種の違いを煽るような偉い人がいるからややこしい。
警戒心を解いて接点を増やすような舵取りを期待したい。